牛丼屋の調理場を知ろう 多様なメニューあり
『牛丼屋で働こう』今回はアルバイト希望の人もそうでない人も一番気になる『調理場』のご紹介です。
牛丼屋の調理場(厨房)の特長
牛丼屋の調理場は店舗によって異なります。ファミレスのように客席から完全に離れている店舗もあれば、ラーメン屋のように客席と対面している店舗もあります。牛丼屋はスピード命ですので、最短で調理できるよう、食器や調理器具が最善の位置に配置されています。牛丼屋の店舗は小型店舗が多く、客席から丸見えになっているので、タレなどの汚れはすぐにふき取り、清潔に保つ必要があります。
牛丼を作る
調理場のメインの仕事は牛丼づくりですが、実は牛丼づくりが出来るようになるには、カレーや鉄板などの焼き物メニューを全てマスターした後になります。(店舗によります)実は牛肉煮をご飯に盛り付ける『肉盛り』の作業は、早く、性格な量を美しく盛らないといけません。とても技術が必要とされて、社員研修の中でそれ専用の研修があるくらい重要な作業になります。さすがにアルバイトにそこまで時間はかけませんので、休み時間にまかないを作る「従食」の時に少しずつ練習させ、習得させていきます。
牛丼は常に作り続けなくてはいけないので、牛肉を煮るタイミング、タマネギを煮るタイミングを、お客様が来る時間帯を計算して準備しなくてはいけません。店の回転状況を把握していないと出来ない作業になるため、だいたいシフトリーダーが牛丼を作るポジションに立ちます。
牛丼以外の料理を作る
牛丼以外の料理とは、カレーだったり焼肉などの定食メニューだったりします。カレー以外の料理は一見難しそうに見えますが、マニュアルを見れば誰でも簡単にメニューになります。簡単につくれるメニューですが、お皿のフチのタレをふき取るなど、見た目には気を付けなくてはいけません。焼肉系のメニューは、しっかり火を通さなくてはいけないので時間がかかります。上級者になってくると、焼肉に火が通る数秒の間に、牛丼やカレーをつくったりして効率よく商品を提供することができるようになります。
食材を補充する
食材は基本冷凍で送られ厨房の冷凍庫に保管されています。解凍に時間がかかるため、店を回しつつ、準備をしなくてはいけません。メニューによりますが、タッパーなどにつめて、すぐ調理できるようにします。ここで重要なのが『先入れ先出し』で、補充した順に消費するよう、新しく準備した食材は後ろの方へ保管します。補充が多すぎると、調理するまでに時間がかかり、食材が痛んでしまう可能性があるので、解凍のタイミングには注意が必要です。
牛丼のタレを管理する
ちょっとここは社外秘の所かもしれないので、ボヤかして説明しますが、どの店でも同じ美味しさで食べれるには理由があります。多分自分で料理をしたことがある人は経験があると思うのですが、鍋を煮込み過ぎると味が濃くなったり、お肉を入れるとアクが出たりしょっぱくなったりします。そういったことにならないよう、調理者は牛丼屋独自の計測器で常にタレをチェックし、一定の味が保たれるよう品質管理を行っています。
また、詳しくは『牛丼屋の掃除』でお話しますが、定期的にタレをこして不純物を取り除き、鍋も洗浄して衛生管理も徹底しています。この作業は牛丼屋の生命線となる部分になるため、時間帯責任者以上が行います。
接客者をフォローする
調理担当の人は、基本料理を作ることに専念しますが、ピーク時など入店客が多い場合は、自ら商品の配膳などを行い接客者のフォローをします。料理を作り終わったからといって、手持ちぶたさにしていてはいけません。とくに接客者が初心者の場合は、対応に時間がかかったり、洗い物がたまり過ぎてしまったりと、うまく回らなくなることもありますので、適時客席を確認し、店の状況を把握する必要があります。
牛丼屋の調理場まとめ
牛丼屋の調理場のお話をしてきましたが、いかがでしょうか?よくある質問に「調理の免許は必要ある?」と聞かれますが、牛丼屋のメニューはどれも簡単につくれるものですので資格はいりません。料理自体は難しくはありませんが『常に一定量の食材を補充しつつ店を回す』のが意外と難しかったりします。また、牛丼屋のバイトあるあるなのですが、牛丼の肉盛りの上手さで仲間内で評価されたりします(笑)次回は牛丼屋の掃除をお話します。
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