VRChatでメタバースワールドを作ろう

VRChatでオリジナルメタバースワールド

VRChatでオリジナルのメタバースワールド「牛屋(うしや)」をつくってみました。VRで店内を歩けるようになり、よりリアルに世界観を体験できます。この記事では、VRChatでのワールド制作の流れや注意点を紹介していきます!

VRChatとは? VRChatの特徴紹介

VRChatは、2014年の公開以来、長い運営歴を持つ老舗のメタバースプラットフォームです。ユーザー同士の交流が盛んで、活発なコミュニティが形成されているのも大きな特徴のひとつです。最大の魅力は、その高い自由度。Unityを活用することで、複雑で個性的なワールドやアバターを自由に制作できる環境が整っています。また、VR機器に特化した設計となっており、没入感の高い体験を楽しめるのもVRChatならではの強みです。

VRChatの魅力

  • 没入感の高さ(VR対応による臨場感)
  • 表現の自由度(ワールドもアバターも自由に制作可能)
  • 長年のユーザー層とコミュニティ(ガイドやワールドの種類も豊富)

VRChatで遊ぶ準備をしよう

VRChatでメタバースを楽しむには、まず基本的な準備が必要です。ここでは、最低限やっておきたいセットアップを紹介します。

アカウントを作成しよう

VRChatの公式サイトからアカウントを作成します。メールアドレスとパスワードを登録すればOK。Steamアカウントでもログインできますが、VRChat公式アカウントを作っておくことをおすすめします(後述の理由あり)。

>>VRChat公式サイト

SteamでVRChatをダウンロード

PCで遊ぶ場合は、Steam経由でVRChatをインストールしましょう。無料で遊べるので気軽に始められます。

VRゴーグルは必須ではない

VRChatは、VR機器がなくてもPCだけで遊ぶことができます。ただし、VRゴーグル(例:Meta Quest 2, Valve Index など)を使うと、没入感が格段にアップします。将来的にワールド制作や展示を考えている方は、VR対応環境を整えるとより深く楽しめます。

注意!VRChatでワールドを作るにはランクを上げなくてはならない!

VRChatでは、アカウントを作っただけではすぐにワールドを公開できません。まずはアカウントの「ランク」を上げて、「New User」以上になる必要があります。VRChatにおける「ランク」は、ユーザーのアクティビティや信頼度に応じて段階的に付与されるステータスで、使える機能がランクによって制限・解放されます。これは、スパムや荒らし対策の一環として導入されています。

Visitor(ビジター)

  • アカウントを作成したばかりのユーザー。
  • フレンドの追加や、ワールドへの訪問など、基本的な交流は可能。
  • アバターやワールドのアップロードは不可。

New User(ニュー・ユーザー)

  • 一定期間ログインしたり、他ユーザーと交流することで昇格。
  • カスタムアバターの使用や、ワールドのアップロードが可能に。
  • ただし、アップロードしたワールドの一般公開はできず、「フレンド限定」などに制限される。

User(ユーザー)

  • さらに活動を続けることで到達。
  • アップロードしたワールドを一般公開できるようになる。
  • より多くの機能と信頼を得たユーザーとして、クリエイター活動の幅が広がる。

Steamアカウントだけだとランクが上がりにくい!?アカウントの連携必須!

実は私も最初、Steamアカウントだけで遊んでいたのですが、なかなかランクが上がらず・・・一週間ほどふらふら旅していと、VRChat内で出会った親切なユーザーに「Steamアカウントだとランクあがるのは難しいから、VRChat公式アカウントを作って連携したほうがいいよ!」と教えてもらいました。VRChatアカウントとSteamをアカウント連携することで、スムーズにランクアップできますので、みなさんもランク上げの時はご注意ください!

VRChatでメタバースワールド制作を始める環境を整えよう!

VRChatでワールド制作を始めるには、いくつかのツールをインストールして制作環境を整える必要があります。公式ツールが整っているので、手順に沿って進めれば初心者でも問題ありません!

Unity Hubをインストールしよう

まずはUnityのバージョン管理やインストールに使う「Unity Hub」を導入します。Unityはゲームエンジンですが、VRChatのワールド制作にもこのソフトを使います。Unity Hub公式サイトからインストールし、インストール後は、まだUnity本体を入れなくてOKです(次のVCCで導入します)

VRChat Creator Companion(VCC)を導入しよう

VCC(VRChat Creator Companion)ダウンロード

次にVRChat公式の開発支援ツール「VCC(VRChat Creator Companion)」をダウンロード&インストールします。VRChat公式サイトからダウンロード可能です。VCCを使うことで、推奨バージョンのUnity本体を自動でインストールできます

プロジェクトを作成すればSDKも自動でOK!

VRChatのダンロード画面に「VRChat SDK」のセッティングボタンもありますが、VCC上で「ワールド制作用の新規プロジェクト」を作成すると、必要なVRChat SDKも自動的に組み込まれた状態でスタートできますのでこのボタンはスルーしてOKです。

【注意】UnityのバージョンやVCCの仕様、インストール手順は変更される可能性があります。必ずVRChat公式のアナウンスやガイドを確認しながら、最新の手順で環境構築を進めてください。

ワールド制作中の注意点とトラブル対策

clusterやSpatialでの経験があるなら、VRChatも似た流れで制作できます。ただし、VRChat特有の制限やルールもあるので油断は禁物です。VRChatでのワールド制作は、他のメタバースツールと似ていますが、細かい部分でトラブルが起こりやすいので注意が必要です。ここでは、制作中に気をつけたいポイントとよくあるトラブルの対策をまとめました。

Blenderで組み込んだスクリプトはエラーの原因に!

キャラクターが「座る」動作をするためのスクリプトなどをBlenderで入れている場合、VRChatではエラーが発生することがあります。VRChat用の専用の設定やSDK内の機能を使いましょう。

推奨外のドライバやソフトは動作不良の原因に!

推奨されていないドライバや古いバージョンのソフトを使うと、UnityでのテストアップロードやVRChat内での動作が正常に行えないことがあるようです。

大きすぎるファイルや重すぎるオブジェクトは避ける

VRChatはワールドの容量制限があります。高ポリゴンモデルや大容量テクスチャを使うとアップロードできなかったり、動作が重くなったりするので注意しましょう。(推奨容量の目安:Quest100MB以下、PC200MB以下)

オリジナルWeb漫画の舞台『牛屋(うしや)』VRChat店の紹介

『牛屋(うしや)』VRChat店

今回制作したVRChatのメタバースワールドは、私のオリジナルWeb漫画「牛屋の店長」の舞台となる架空の牛丼屋「牛屋(うしや)」をモチーフにしています。ワールド内の店舗の前後には、「牛屋の店長」の物語をダイジェストで紹介するパネルやオブジェクトを設置しています。初めて訪れる方でも物語の背景がわかるよう工夫しています。

パネルやオブジェクト

【2025年6月13日追記】

「User」にランクアップできたので、一般公開が可能になりました!皆様ぜひ遊びに来てください!

>>牛屋VRChat店(VRChat)

牛屋ちゃんねる

著者情報
ペンネーム:たけだおうし
職業:Webデザイナー・ディレクター
職歴:牛丼屋の正社員→広告会社→Webコンサル会社→フリークリエイター
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(C)たけだおうし / USHIYA
オリジナルWeb漫画『牛屋の店長!』